午後のうたたね

ゆるミニマリスト風主婦がふらふら漂う日常

『ガールズ・ブルー』の夏は夕立ちの空模様

小説『ガールズ・ブルー』(あさのあつこ/2006.11.10)を読みました。 読むのは二度目ですが、内容を全く覚えていませんでした。 そのため、とても新鮮な気持ちで読めました。 一度目に読んだのは、高校を卒業後5年もたたないタイミングでした。 高校生たち…

『水たまりで息をする』みんな息苦しいね

小説『水たまりで息をする』(高瀬準子/2021.7.13)を読みました。 夫がある日を境にお風呂に入れなくなったことから、今までの夫婦二人の生活が静かに崩れていく…。 タイトルがもうすでに息苦しそうなことから、読むときっと息苦しくなる心づもりをして、ペ…

『六人の嘘つきな大学生』読書ノート

『六人の嘘つきな大学生』(朝倉秋成/2021年3月2日初版)を読みました。 タイトルや表紙の絵のとおり、六人の大学生が登場する作品です。 【映画化】 もし映画化するとしたら、どんなキャスティングにしようか、いや映像化したら面白味が減るのではないか、…

ムーミンママになれないフィリフヨンカ『ムーミン谷の十一月』より

私の家は、西向きのリビングです。 この季節だと、3時ごろから日暮れまでが一番明るくなるリビングです。 引っ越してきた当時は、夏の日差しが強すぎて、ベランダによしずを置いたりと西日対策ばかりしていたので、「西日はさえぎるもの」だとばかり思って…

困ってるスナフキンに親近感を覚える『ムーミン谷の夏祭り』『小さなトロールと大きな洪水』より

ムーミンの原作を引き続き読み進めています。 原作は全部で9冊あります。 そのうちの8冊を読み終えました。 nemunemu3.hatenablog.com nemunemu3.hatenablog.com nemunemu3.hatenablog.com 最後は『ムーミン谷の十一月』で締めくくりたいなと思っています…

その景色をまぶたの裏に描いてみるよ『ムーミンパパ海へ行く』『ムーミン谷の仲間たち』より

最近読み終えた『ムーミンパパ海へ行く』のお話の中で、ムーミンママがホームシックになって、壁の絵に入り込んでしまう場面の話をしたときも、私は恐ろしい展開だと思ったのですが、こどもにあらすじを伝えても、やっぱり感想は共有できませんでした。 「ど…

『父と私の桜尾通り商店街』読書ノート

『父と私の桜尾通り商店街』(R4.1.25今村夏子)を読みました。 7作品が収録された短編集です。 「白いセーター」「ルルちゃん」「ひょうたんの精」「せとママの誕生日」「冬の夜」「モグラハウスの扉」「父と私の桜尾通り商店街」 今村夏子さんの本を読む…

『とんこつQ&A』読書ノート

『とんこつQ&A』(今村夏子/2022年7月19日)を読みました。 「とんこつQ&A」、「嘘の道」、「良夫婦」、「冷たい大根の煮物」の4つの作品が収められています。 私は興味の赴くまま「嘘の道」→「冷たい大根の煮物」→「良夫婦」→「とんこつQ&A」という順で…

『君が手にするはずだった黄金について』読書ノート

『君が手にするはずだった黄金について』(小川哲)を読んだ感想です。 勝手に私が読む前に思い描いていた思っていた話ではなかったものの、読みやすかったです。 君が手にするはずだった黄金について、嫉妬や人間関係に狂っていく話だと思い込んでいました…

『むらさきスカートの女』読書ノート

『むらさきスカートの女』(今村夏子2019年)を読みました。 芥川賞を受賞作品だったので、タイトルを耳にする機会がありました。 気になるタイトルだったので、いつか読みたいと思っていた本でした。 本を半分ほど読んだところで、寝る前にこどもに、本の内…

『うるさいこの音の全部』読書ノート

『うるさいこの音の全部』(高瀬隼子/2023.10.10)を読みました。 タイトルが攻撃的な印象なので、もっと尖った内容なのかなと想像していましたが、少しずつ歯車が狂っていくような、歯止めがきかなくなるような、転げ落ちるような、なめらかに滑り落ちていく…

SNS依存からの回帰、本への再発見

「AIタイトルアシスト」を利用しました。 自分で考えたのは「電車に揺られ開く本」でした。 答え合わせのようで、つい「AIタイトルアシスト」ボタンを押してしまいます。 今月、やっと電車の中で本を読む人になることができました。 2023年の一番の大きな変…

シンプルじゃないのがムーミンパパのいいところ

12月29日に『ムーミンパパの思い出』というお話のパペット映画が公開されるようですね。 最近『ムーミン谷の彗星』を読んだばかりでした。 nemunemu3.hatenablog.com 続けて映画化されるものの原作も読んで見ようと思いました。 でも、読んでいる途中で、ど…

ムーミンママのコーヒー

ムーミンがミニマリストなのではなくて、登場人物のスナフキンがミニマリストだったのですね。パンケーキ用のフライパンを谷底に捨ててしまったり、彼はいつも身軽です。 一方、スニフ(茶色のカンガルーみたいな子)は、結構物欲が強いのかな。キャラクター…

フィンランド好きをこじらせて

「週末北欧部」というブログを運営されているchikaさんの著書3冊を読みました。 『マイフィンランドルーティーン100(2021年9月24日初版)』 『北欧こじらせ日記(2022年3月5日初版)』 『北欧こじらせ日記移住決定編(2022年9月5日初版)』 マリメッコやム…

『デジタル・ミニマリスト』

『デジタル・ミニマリスト本当に大切なことに集中する』(カル・ニューポート/2019年)という本を読みました。 (本当は、じっくり読んだというよりも、気になるところを中心にさらりと読んだので、「読んだ」と言ってしまっていいものか悩ましいところです…

長濱ねる/川上未映子/SKY-HI/江國香織

今週のお題「最近読んでるもの」 ということで、読書感想文じゃなくて、もっとフランクに読み始めたもの、読むきっかけとなった話でいいのかな。 『たゆたう』長濱ねる/2023年9月1日初版 『深く、しっかり息をして』川上未映子/2023年7月7日初版 『晴れるま…

憂鬱な月曜日にジャンプ

毎週月曜日になると、本屋さんやコンビニに「週間少年ジャンプ」の最新号が並びます。 一冊のジャンプを家族3人で順番に読んでいます。 夫、こども、私の順番です。 少年時代から途切れることなくジャンプを愛読していた夫は、仕事帰りにジャンプを必ず買っ…

沈黙する図鑑は、花の名を教えてくれない

「花」「星座」「恐竜」の図鑑がこどものお気に入りです。 リビングには、図鑑の背表紙を上にして3冊並べられています。 プラレールの直線部分に沿わせるように置かれた図鑑たちは、駅のホームとして、使い勝手が良いらしく、いつもプラレールに寄り添うよ…

図書館での崇高な任務

紀伊国屋書店で紙袋を二重にしてもらうほどの大人買いをしたのは初めてのことでした。 気になる本を次から次へ手にとって、全く値段を見ないまま5冊ほどレジに持って行ってしまったことがあります。 お会計が7,000円を超えていて、「あ、ここは図書館じゃな…

こどもは親の自慢話より失敗談が聞きたい

『苦しかったときの話をしようかビジネスマンの父が我が子のために書きためた「働くことの本質」』を読みました。 今年の春ごろ、働くこと、お仕事について、悩むことがあって、本屋さんにふらりと立ち寄りました。そのとき、平積みになって、目に飛び込んで…