結婚前、実家にまだ住んでいた頃の話です。
私の部屋のカーテンを新調してくれるというので、カーテンの布地を母と選びに行ったことがありました。
当時目新しかったマリメッコの大きな赤い花柄(ウニッコ)の生地が、私の第一希望だったのですが、母に全力で止められました。
「派手すぎる柄なので毎日見てたら飽きる」
というのです。
結局くすみグリーンに線で描いたような花柄に落ち着きました。
今目をつぶってみても、思い出せないような、ぼんやりとした柄です。
同じ柄の生地を見つけたとしても「コレ!」と断言できるのか自信はありません。
結婚して、実家を出ると、すぐに私の部屋ではなくなってしまったので、結果的には主張の強い柄でなくてよかったのですが。
新居を建てたお友達のおうちに遊びに行くと、私の欲しかったマリメッコ柄の布地を正方形のキャンパスに張り付けて立てかけていました。
トイレにはIKEAのポプリが、透明のグラスに入れられています。
私もそのポプリを買ってみたことがあったんだけど、使い道がよくわからなかったよ。
彼女なら北欧生まれの白熊の貯金箱なんかもきっと、ずっと前からそこにいたかのように飾れるんだろうな。
100均の材料を駆使したりして、かわいいマフラーとか季節の小物も取り入れたりしそう。
違いは…センスか…。
自分にとっていらないものでも、家族が大事にしているものについては、持ち主ではないため取捨選択をする立場にありません。
ただし、まだこどもが赤ちゃんの時代だと、ゆくゆくはインテリアにもなりそうな木のおもちゃや、オーガニックコットンの淡い色合いのお洋服たちを大人の独断で選べそうです。
こどもが自我をもって、原色やキャラクターものに目覚める前の期間限定に限りますが。
結局は親が買い与えたものしか家の中にはないはずなのですが、こどもが何に興味をもつのかは、未知数です。
そこが新鮮で面白くもありますが、ふと家の中を見渡した時「あれ?こんなかんじでいいんだっけ?」と、統一感のなさに愕然とします。
カオスハウスの誕生です。
そこで、テイスト迷子に陥った後は、ひたすら情報収集です。
そして、ピンタレストやインスタのオシャレハウスを眺めて、何がうちの家には足りないのか、間違い探しを始めます。
まずは、オシャレハウスに必要のないテイスト間違いのものを洗い出し、捨て活に励み、現状を変えようと奮闘します。(ミニマリスト期)
その後、ドラえもんの秘密道具のようなオシャレが光る画期的な商品を探し求めます。(ミニマリスト→シンプリストへの転換期)
もしも、今カーテンを新調するとして、マリメッコの大きな赤い花柄(ウニッコ)の柄を家族の誰かが選んだら、自分が言われたように母と同じことを言うのでしょう。
でも今なら「正方形のキャンパスに張り付けてみるのはどう?」なんて提案も出来そうです。
魅力的な商品にすぐに飛びつく前に、磨くべきはきっと「センス」と「工夫」ですね。