午後のうたたね

ゆるミニマリスト風主婦がふらふら漂う日常

途絶えるフルーチェの味

好きな食べ物は何かと聞かれたら「フルーチェ」と答えていた時期がありました。

そう答えると、母は少し苦い顔をしていた気がします。

色んな手料理を作ってくれていたのに、牛乳を混ぜて冷やして固めるだけで出来上がりのデザートが一番だと言われたら、確かに少し寂しい気もします。

特にいちご味が好きでした。

こどもの頃、母はパフェを入れるような足つきのガラスのお皿にフルーチェを入れてくれていました。

フルーチェのときしか使われているのを見たことのないその特別なお皿で食べるフルーチェがとてもおいしかったのです。

今年の秋の終わり頃、賞味期限の近づいたフルーチェが値下がりしていたので、久しぶりに3箱もまとめて買ってしまいました。

家でフルーチェを作る機会を伺っていました。

私のこどもたちは、フルーチェを食べるのが初めてでした。

ちょっと元気がないときとか、学校の行事が終わった後のなにか特別なときに「じゃ~ん!」と出したいなと思ったのです。

ドラえもんの秘密道具みたいに。

 

CMみたいにこどもと一緒に牛乳を入れて混ぜながら、出来上がったそのフルーチェは食べる前までは、特別な味になりそうな雰囲気でした。

でも、残念ながら、こどもはフルーチェが好きではありませんでした。

ダノンのいちごヨーグルトは好きなのに。

似ているから余計に違いが際立つのかな。

200㏄の分量を量って作ったそのフルーチェは、私がこどもの頃に食べたフルーチェとはちょっと違うものでした。一人で2日に分けて食べることになったフルーチェは「好きな食べ物枠」から脱落してしまいました。

 

実家に行った時に、残りのフルーチェ2箱を持参して母に作ってもらうことにしました。

母が目分量で作った冷やしても固まらない少しゆるめのフルーチェはおいしいフルーチェでした。

わざわざ、あの特別なお皿に入れてもらった訳ではないけれど。

200cc以上入ってると思われる牛乳は、目分量で混ぜながら入れるそうです。

今の一番好きなものとは言えないけれど、「好きな食べ物枠」に「母の作った目分量のフルーチェ」は残しておこうと思いました。

一度に食べる量は少しずつにしないと、冷たい乳製品は食後にお腹が張るような気がします。

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私のこどもには継げない味となってしまいました。