きっと小学校の図書室や、図書館の本棚にムーミンの本があっただろうに、全く手にとる機会がないまま大人になってしまいました。
アニメを見てムーミンたちのことを知った気になっていたけれど、ムーミン谷は思った以上に奥深い谷でした。
大人になって噛みしめて読めるようになってよかったのかもしれません。
大人のほうが楽しめる要素が多いのかもしれません。
そもそもムーミンに興味を持ったのは、ムーミンはミニマリストなのか?という疑問からでした。
「ムーミンの世界」に触れれば、「ミニマムライフ」を知る手がかりがつかめるかもしれない…
『ムーミン谷の彗星』で真珠のような石を集めたり、『たのしいムーミン一家』飛行鬼の帽子を家に持ち帰ってゴミ箱として使ってみたりしています。
ムーミンはきっとこれから、肌身離さず持ちたいものを見つけていく最中なのかもしれませんね。
ムーミン童話シリーズを読んでみた私が思った勝手な感想にすぎないのですが、「ムーミンはミニマリストとは言えない」と思います。
「ミニマリスト」をどう捉えるのかにもよりますが、「数の少なさ」というより「自分軸」をもっているかどうかということに焦点を当てて考えています。
「自分軸」は、自分の好きなこと必要なことをよくわかっていることだと思っています。その点で考えるなら、ムーミンよりもスナフキン、スナフキンよりも作者のトーベ・ヤンソンさんのほうが、自分軸をしっかりと持つミニマリストのように見えました。
ムーミン谷のような自分らしくいてもいい世界に惹かれるのは、ミニマルライフに惹かれるのと似ているようにも思います。
ムーミンは、怒ったり、悩んだりしながら、成長している途中なんですね。
私も、悩みながらも必要のないものを削ぎ落したり、許容しながら、居心地のよさを求めていきたいです。
自分の中の心の声をちゃんと聞いて、それを大事にできるから、好きなものや大事なものを見失わずにいるのかなと思いました。
ムーミンの世界について考えるのはとっても楽しい時間でした。