午後のうたたね

ゆるミニマリスト風主婦がふらふら漂う日常

鏡よ鏡よ鏡さん

その都度誰かになりたかったです。

ファッション雑誌では、モデルさんがその都度「正解のかわいさ」を提供してくれていたので、その服を着れば、私も彼女らに近づけるんじゃないかという錯覚を覚えます。

少し話が逸れますが、愛読雑誌遍歴の話です。

懐かしい人は懐かしいけど、読み飛ばしてもらって大丈夫です。

①「ピチレモン

平井理央さんのことが、切り抜きをして手帳に貼るほど好きでした。

ヒルナンデス!」で久しぶりにファッション対決に出ていると、今でもつい応援してしまいます。

昔の「好き」は、時間を超えてもやっぱり「好き」なようです。

「JUNIE(ジュニー)」

赤い髪のアンジーさんは少し気怠い印象で、それがかっこいいと思っていました。

赤とグレーの初めてのボーダーTシャツを買ったのは、たぶんこの頃。

③「Zipper(ジッパー)」

友達に借りて、古着や原色について読み込んでいました。

私のキューティと交換していました。

④「CUTiE(キューティ)」

連載の安野モヨコさんの漫画「ジェリービーンズ」も楽しみでした!

ジッパーかキューティーか忘れたけど、蜷川実花さんの撮る土屋アンナさんは、海も花も背景もすべてキラキラとして切り取られていました。

⑤「mini(ミニ)」

ボーイッシュなのになんかかわいいのは、今宿麻美さんがかわいいから。

当時はわかりませんでしたが。

「non・no(ノンノ)」

藤沢恵麻ちゃんの守ってあげたくなるような華奢さに憧れていました。

⑦「CanCam(キャンキャン)

言わずと知れたエビちゃん蛯原友里さん)OL、今思えば似合う人がかなり限られたアイテムばかりですね。骨格ウェーブ大優勝みたいな。

 

雑誌に限らず、美容院でも、誰かになろうとしていました。

髪型をお願いする時、美容院に芸能人の切り抜きを持っていって、

「こんなふうにしてください」

と言ったところ、

「あなたの髪の長さでは、足りません」

と言われたことがありました。

ケープの中の手の上で、行き場を失った元SPEEDのhiroの切り抜きが静かに微笑んでいたことでしょう。

 

美容院では、髪の長さを短くすることは出来るけど、長くすることは出来ません。

わかりきったことです。

そのぐらい現実が見えていなかったことが不思議です。

毎日、鏡を見ていたはずなんだけどなぁ。

鏡で、目の前の鏡に映る自分じゃなくて、なりたいモデルさんのイメージを思い浮かべていたんだね。

ある意味すごい!

なんか今はその技が出来ない気がします。

現実しか見えない…。

今なら現実より長い髪型の写真を出したとしても、「今後こんなふうにしていきたいので、髪を整えてください。」なんて誤魔化せそうなんだけどな。