午後のうたたね

ゆるミニマリスト風主婦がふらふら漂う日常

眠れるレターセットの魔法を解く

最後にお手紙を書いたのはいつですか。

私は、メールやラインを使うようになってから、年賀状以外で手紙を書くことがほとんどなくなりました。

それまでは、バースデーカードを友達に送ったり、ふと顔が思い浮かんだ友達に、急に手紙を書いてみたりするのが好きでした。

10年ぐらい手紙を書いていない気がします。

手書きで文字を書くことも減りましたね。

 

手紙好きな方なら、きっとおうちのどこかで眠っていると思うのですが、使っていないレターセットはどうしていますか。

レターセットやメモ帳といった実用性のある文房具をなかなか使い切ることが出来ません。

まだ使えるものを捨てるのは、ちょっと抵抗があります。

古着をウエスにして、ウエスでしっかり掃除して、ゴミ箱に捨てる瞬間は、使い切った達成感があります。

そんな「使い切ったぞ!」という達成感で、眠れるレターセットたちをなんとかしたいと思っています。

 

もしかして、何十年も前のレターセットはレアなものかもしれない。

誰かほしい人がいるかもしれない。

そんな思いがよぎって、フリマアプリに出品してみて、反応を見ます。

1か月程その様子を見て、喜んで使ってくれる人が現れたら、自分の文房具が巣立っていくようで嬉しいです。

 

一方で、誰からも何の反応もないレターセットもあります。

きっとまだ売り時じゃないだけ…と、投資家のようにここぞという時まで、また寝かせてしまうときもあります。

 

フリマアプリに出して、喜んで購入してくださった方もいたのですが、売れ残った文房具は、こどもが幼稚園のときに活躍しました。

心置きなくこどもに使ってもらっていました。

こどもの趣味じゃない場合は、諦めるしかありません。

そして、こどもの拙い字やかわいい絵だけの「おてがみこうかん」の時期が過ぎると、レターセットは、いよいよまた誰からも見向きもされない時代に突入してしまいました。

 

こうなったら、最後の手段です。

そんなときは「お菓子」を思い浮かべます。

「お菓子」は、空腹を満たすためというより、食べた時「おいしかった!」という満足感がすべてのような気がします。

実用性より、満足感です。

レターセットも「相手のことを思い浮かべながら選ぶ」という瞬間が満足感のピークだったのかもしれません。

その満足感のピークが過ぎたら、魔法が解けたただの紙になってしまうんです。

旬が過ぎても腐らない紙もの。

おいしく食べられる賞味期限は過ぎてしまっているんです。

 

眠れるレターセットたちの魔法が解けてしまったところで、いさぎよく買い物メモや家族への伝言メモとして、ウエスのようにガンガン使い切ってみようかな。

誰かのために選んでいたレターセットを、いよいよ自分のために使ってみるとき。