ドラマ『初恋ざらり』11話の感想です。
まだドラマを見ていない方は、ネタバレしてしまうので、気を付けてくださいね。
職場の先輩の天野さんすごいなぁ…
前回の私のまとまらない答えのない感想に応えてくれるような天野さんでした。
障害のあるなしに関わらず、
「あなただから一緒にいたかったんだよ」
と、包み込むように言ってくれました。
有紗ちゃんも有紗ちゃんのまわりも変わる必要はなくて、ただお互いを認め合って、受け入れるというシンプルな答えだったようにも聞こえます。
実際はそんな単純ではないけれど。
ただ、頭の片隅で身勝手な考えもよぎります。
「ハイ!これが答えです!」
と、真正面から差し出されると、なんだか教科書のような、四角四面な白々しさも拭いきれないのです。
もっとあやふやで、不確かで、足元がぐらぐらするような不安定さをドラマでも見たかったとも惜しい気にもなります。
天野さんの意見は、たくさんある中のひとつの意見ということなのだろうけど、ドラマ制作陣からのメッセージでもあるのかな…なんて思っています。
映画ではなくて、深夜だけどドラマ化するということは、より広くたくさんの人にメッセージを発信したいってことですよね。
メッセージの受け取り方を視聴者に委ねるのではなく、一歩踏み込んだメッセージでしたね。
漫画の単行本2冊分の内容を全12話のドラマにするということは、1話1話じっくり掘り下げて描く必要があったのですね。
せっかくなので、もっと回りくどく、その天野さんのメッセージをじわりと視聴者に感じさせてほしかった…なんてわがままを言ってみます。
有紗ちゃんの夢の中の「とっても普通の女の子」の学校生活、切なくなりますね。
ドラマ『silent』で夏帆さん演じる奈々ちゃんの青いハンドバッグの夢のようです。
欲しくて欲しくてたまらないのに、決して手に入らない、叶わない夢の象徴のように描かれていて、心苦しい限りです。
俳優の風間俊介さんは、この『silent』でも出演されていましたね。
『初恋、ざらり』の岡村さん役に抜擢されたのも、この実績があったからなのかな。
有紗ちゃんのお母さんの「いい恋したんだね~」というセリフの中の「いい恋」ってお母さんが常々言っていた「支えあえる関係」ってことなのかなぁ。
次が最終回ですね。
個人的に、漫画での一番好きなシーンで、聞きたかったあのセリフが出るかどうか期待しながら金曜の夜を待ちます。
では~