おなかが減った帰り道、どこからかおいしそうな晩ご飯の匂いがしてきたとして、それがもし自分の家だったなら、かなりテンションが上がります。
私は今主婦なので、作る側にいるからそのテンションの上がる匂いをかぐ瞬間は、この先訪れるのか…。
お題「においをかいでふと思い出した記憶(めっちゃ短いエピソードでもぜひ聞かせてほしいです)」
「いいにおい」でふと思い出した歌です。
童謡『おかあさん』2番より
おかあさん
なあに
おかあさんて いいにおい
おりょうりしていた においでしょ
たまごやきの においでしょ
こどもが小学生になると、童謡の世界とはすっかり離れてしまいました。
こどものときは「香り」という言葉より「匂い」という言葉のほうがよく使っていた気がします。
「匂い」は家の中で使われることが多く、「香り」は外向けなのかな。
「匂い」は食べ物など動物としての本能のように嗅ぎ分けるもので、「香り」は香水など人工的なものに使われるのでしょうか。
「いい匂い」といえば、クッキーが焼きあがるときに部屋中に広がる匂いが好きです。
香ばしく漂う匂いは、まだかまだかと期待値が高まりました。
あと、バニラの香りも好きでした。
消しゴムにバニラの香りがついていると嬉しくなりました。
ひょっとして…と、こっそり舐めてみても、やっぱり消しゴムは消しゴムでした。
(え?みんなこっそり試したことありますよね?)
資生堂の「ヌーヴ」というブランドがあって、コンビニで買えた時代がありました。
そこでも、バニラの香りのコロンがあったような気がします。
自分自身がバニラの香りがするってどんな状態だったのでしょうか。
「お菓子食べてるの?」と思われそうかな。
バニラは「匂い」でも「香り」でも使えそうですね。
食べ物なのに、人工的にも作れるからかな。
「匂い」に比べて「香り」のほうが広範囲のような気もします。
「匂い」は嗅覚にダイレクトに届いている印象なのにどこか断片的です。
「香り」はふんわりと空間に漂っている印象なのに、記憶に残り続けるのは「香り」かなとも思います。
セレクトショップの「SHIPS」の店舗に入ると広がっているあのアロマの香りは、「オシャレな香り」として、私の中でインプットされています。
それは空間がオシャレだからなのかな。
好きか嫌いかではなく、おしゃれで、正解な香り。
SHIPSに置いてあるものこそが正解のものだというフィルターがかかって、店内を見渡していた気がします。
購買意欲を高める計算された香りだとしたら、とっても興味深くて面白いな。
そんな行動力につながる香りってあるのかな。
キンモクセイの香りは、私にとって「警戒する香り」としてインプットされているようで、結局香水は買いませんでした。
ネットで検索するれば、すぐ解決しそうなことについて、あれこれ考えてみました。
芳香剤の「無臭」「無香」って、人の気配をできる限りそうとしていることが、かえっかなり人工的で不思議ですね。その矛盾が面白いですね。